ゲランの香水「アンソレンス」をレビューします。
ゲランは香水メーカーから始まり、天然香料にこだわったブランドです。
アンソレンスの香水は、通常の香水のように、トップ、ミドル、ラストと3段階に変化するピラミッドの香りの構造ではなく、
トップ、ミドル、ラストの区別をつけず、スパイラル(らせん状)と呼ばれる構造で香りが変化します。
ゲランとは
ゲラン(GUERLAIN)はフランスの香水・化粧品メーカーです。
ゲランがフランスのパリにお店を開いたのはおよそ200年前です。
当時は単一の香りで生成される香水が主流であった中、複数の香りを用いた香水を調香するなど、
医師であり化学者であったゲランが調香する香水は突出した才能を発揮し、上流階級の顧客からの支持を集めました。
その後、フランス、イギリスの王室御用達となり、オーストリア、ベルギーなど、ヨーロッパ中の王室や貴族から支持され、高級香水商の地位を確立しました。
ゲラン(GUERLAIN)の香水といえば、日本では「ミツコ」「シャリマー」「夜間飛行」「サムサラ」などが知られていますが、
ナポレオン三世に献上した香水「オー インペリアル」は、現在もヨーロッパのセレブたちの定番となっています。
香水の歴史を大きく変革させたゲランは、世界中で10人にも満たないといわれる、天才調香師のうちの一人です。
ゲランの香水 アンソレンスの意味
アンソレンス(INSOLENCE)の意味は、英語で「傲慢」「横柄」「無礼」などの意味ですが、
「傲慢なほど魅力的」など良い意味での使い方もされています。
日本語でいうと「憎たらしいほど可愛い」といった使い方でしょうか。
ゲラン アンソレンスの香り
ゲランの香水「アンソレンス」はすみれの花の香りがベースの香水です。
すみれの花と聞くと甘い香りを想像しますが、さすがゲランといった大人っぽさで、
甘すぎずかすかにスパイシーな、ピリッとしたテイストも感じさせる奥深い香りです。
ゲラン アンソレンスの香水はつけた時、華やかな香りが立ちます。
心が浮き立つようなすみれの甘い香りに包まれて、幸せな気持ちで会社に着くころには、爽やかでスパイシーな香りに変わります。
アイリスの清々しい香りやベリー、木の実などのスパイシーな香りです。
ビジネスシーンでは、甘さはベースに退いて、悪目立ちせず、邪魔になりません。
ラストは複雑で奥行きの深い森のような香りがします。
彼がつけていても、ふと心惹かれるような、そんな香りです。
つけて出かけるシーンは様々でも、その場にふさわしい香りに変化してくれる不思議な香水です。
心待ちのデートには、甘やかなのにすっきりと奥深い香りが。ビジネスでは、甘すぎないすみれの香りとスパイシーな森の香りが。
また、香水の楽しみ方のもうひとつは香水瓶です。
ゲラン アンソレンスの香水瓶は、彫刻家セルジュ・マンソーの作品で、
少しクラシックなガラスの塔のようなデザインに光があたると、噴水のようにきらめいて素敵です。
使用シーン
ゲラン アンソレンスの香水が似合うのは、やはり、肉食系のデートです。
ドレスアップしたおでかけや、洋食系のデートに似合います。
ゲラン アンソレンスの香水は、私にとっては心を贅沢にしたい時、陽気になりたい時や、ここ一番という勝負の時に使う香水です。
そして、とっておきの使い方は、自分のためだけに使うときです。
ベッドでゆっくりと本を読んだり、ストーブの前でホットワインやウィスキーを飲みながら音楽を聴くときも、
アンソレンスのひと振りがとっても優雅な夜にしてくれます。
誰にも邪魔されたくない大人の贅沢です。
そんな時、ふと亡くなった母の温もりを感じます。
香水との出会いは母が愛用していたゲランのミツコでした。
鏡台の上に置かれた香水瓶の美しさ、大人っぽい香りに憧れました。
今でもゲランは私の憧れのブランドです。